商店街のスタンプラリーは、「人を集めること」よりも、「集まった人を、お店に回らせること」が大切です。
そのために、何を決め、どう設計すればよいのでしょうか。
商店街や商業施設のスタンプラリーは、お店から、お店へと歩いてもらい、回遊と来店を増やすための企画です。ただ、参加店への声かけ、スタンプの取得方法、特典の決め方など、決めることは、意外に多くあります。
本記事では、商店街のスタンプラリーを企画するときの考え方を、目的、参加店の巻き込み、スタンプの取得方法、特典、告知、効果の見方の順に整理します。あわせて、デジタル化で変わること、商店街・商業施設での事例も紹介します。
商店街のスタンプラリーの目的を決める
最初に、「スタンプラリーで、何を増やしたいのか」を決めます。目的によって、スタンプの取得方法も、特典も、効果の見方も変わるためです。
| 目的 | 企画の考え方の例 |
|---|---|
| 商店街全体の回遊を増やす | 複数のお店を巡らないと、特典に届かない設計にする |
| まだ行ったことのないお店に来てもらう | 参加したお店の数に応じて、特典を用意する |
| リピートを増やす | 期間中に、同じお店へ複数回訪れる理由をつくる |
| 購買につなげる | 買い物や、飲食の利用と、スタンプの取得を結びつける |
| イベント・季節企画を盛り上げる | クリスマスなど、時期のテーマと合わせて実施する |
目的を、1つか2つに絞ると、参加店にも説明しやすくなります。
参加店を巻き込む
商店街のスタンプラリーは、参加するお店の協力で成り立ちます。お店の負担を小さくし、参加するメリットを伝えることが、声かけのポイントです。
- お店がやることを、少なくする:スタンプの設置や、お客様への案内など、お店の作業は、できるだけ簡単にします。
- 参加するメリットを、具体的に伝える:来店のきっかけが増えること、告知物にお店の名前が載ることなど、お店にとっての利点を、先に説明します。
- お店ごとに、見どころを出す:おすすめの商品や、限定メニューなどを、あわせて紹介してもらうと、立ち寄る理由になります。
- 決まりごとを、早めに共有する:期間、スタンプの取得方法、問い合わせ先を、開催前に、はっきり伝えます。
参加店が多いほど、巡る楽しさは増えますが、お店の数が多すぎると、全部は回り切れません。回れる範囲と、特典の条件のバランスも、考えておきます。
スタンプの取得方法を選ぶ
スタンプの取得方法は、お店の負担と、参加者の手間の両方に関わります。スマペタの機能一覧には、次のような取得方法があります。
| 取得方法 | 内容(機能一覧より) | 商店街での使いどころ |
|---|---|---|
| QRコードスタンプ | QRコードを読み取ってスタンプを獲得する | 各店に、QRコードを掲示して、来店時に読み取ってもらう |
| GPSスタンプ | 指定したチェックインポイントの近く(標準で50m)で取得できる | お店の前や、通りなど、場所に着いたことを条件にしたいとき |
| GPS+QRスタンプ | 位置情報の判定と、QRコードの読み取りの、両方を満たした場合のみ取得できる | 不正な取得を防ぎたいとき |
| レシート読み取り | 購入レシートを撮影・読み取りして取得する(オプション) | 買い物や、飲食の利用と結びつけたいとき |
| クイズ(選択式) | クイズに正解するとスタンプを獲得する(オプション) | お店や、商品への理解を深めたいとき |
お店の負担を考えると、QRコードを掲示するだけの方法が、始めやすい選択肢です。購買に結びつけたい場合は、レシートの読み取りが選択肢になります。

特典を決める
特典は、「いくつ集めたらもらえるか」と、「何がもらえるか」の2つで考えます。商店街の企画では、次の点がポイントです。
- 必要なスタンプの数を、決める:少なすぎると、回遊につながらず、多すぎると、途中で諦める人が増えます。参加店の数と、歩く距離から、無理のない数を考えます。
- 商店街の中で使えるものにする:商店街で使えるポイントや、お店の商品券、参加店の商品などは、特典を使うこと自体が、再来店のきっかけになります。
- 全員に渡すか、抽選にするかを選ぶ:その場で渡す特典と、抽選の特典を、組み合わせる方法もあります。
- 特典の受け渡しの手間を考える:渡す場所や、人手が足りるかを、事前に確認します。
スマペタの特典には、特典獲得画面を提示してその場で受け取る「受け渡し」、スマペタ上で抽選を行う「抽選後受け渡し」、応募情報を入力して後日抽選や配送を行う「応募フォーム」があります。景品の選び方は、次の記事で詳しく解説しています。

告知のしかた
スタンプラリーは、知られなければ、参加者が集まりません。商店街の企画では、お店の前で見てもらうことが、いちばんの入口になります。
- 店頭に、ポスターやチラシを置く:参加店の店頭に、QRコードつきのポスターや、チラシを置きます。
- 商店街の広報媒体を使う:商店街の公式サイトや、SNS、広報紙などで、事前に知らせます。
- 季節の催しと合わせる:すでに人が集まる催しに合わせると、告知の効果が高まります。
- 参加のしかたを、短く伝える:「QRコードを読み取って、スタンプを集める」ことが、一目で分かるようにします。
スマペタは、アプリのインストールが不要で、QRコードを読み取るだけで参加できます。告知物に、QRコードを載せると、そのまま参加につなげられます。
効果の見方
終わったあとに、「やってよかったか」を判断できるよう、見る指標を先に決めておきます。目的ごとに、見る数字は、次のようになります。
| 目的 | 見る数字の例 |
|---|---|
| 回遊 | 参加者数、1人あたりに取得したスタンプの数、どのお店が、どれだけ回られたか |
| お店ごとの来店 | お店別のスタンプの取得数 |
| 特典 | 特典を獲得した人の数、特典の種類ごとの数 |
| 参加者の傾向 | 年代、性別、アンケートの回答 |
なお、スマペタの管理画面には、お店別の集計を表示する機能は、現在ありません。
参加店に、結果を共有すると、お店ごとの取得数が、次回の声かけの材料になります。
商店街のスタンプラリーをデジタル化すると変わること
商店街のスタンプラリーは、紙の台紙で行われることも多くあります。デジタルにすると、次のような点が変わります。
- 参加のしかた:アプリのインストールは不要で、QRコードを読み取るだけで参加できます。台紙を持ち歩く必要もありません。
- 参加店の設置:お店には、QRコードを掲示します。スタンプの取得は、スマートフォンで行います。
- データの取得:参加属性、行動ログ、アンケートを取得でき、どのお店が回られたかなどを、数字で見られます。
- 回遊の設計:スタンプの取得条件を設計することで、めぐる順番や、会員登録、店舗での購買といった行動を設計できます。
- 特典の条件:スポットに、ジャンルやエリアなどの属性をつけて、特定のジャンル・エリアで、スタンプをn個以上獲得するといった条件で、特典を設定できます(オプション)。
スマペタは、参加者数、スポット数、特典数、アンケート設問数、データのダウンロード期限が、すべて無制限です。参加店の数(スポット数)に、上限はありません。
料金の考え方は、次の記事にまとめています。

商店街・商業施設での導入事例
スマペタは、商店街や商工会議所、商業イベントでも使われています。事例ページに掲載されている内容から、3つを紹介します。
2025年盛岡駅前開運!笑店街フェア クリスマススタンプラリー盛岡駅前商店街振興組合商店街内の複数店舗を巡り、ポイントが当たる抽選に応募
キラリ☆町田私の好きなお店大賞スタンプラリー町田商工会議所歴代受賞店を巡り、店舗利用時にQRコードを読み取る
帰って来た!「でらすた2025」藤井寺駅周辺(商店街、文化施設、寺社など8か所)QRコードでスタンプを取得し、抽選に参加
盛岡駅前の事例では、紙のスタンプ台紙に加えて、スマートフォンから参加できるデジタルスタンプラリーを、同時に実施しています。町田の事例では、店舗利用時にQRコードを読み取る仕組みで、受賞店への再訪や新規来店を促しています。
