観光・周遊スタンプラリーの企画|ルートと特典の考え方と、デジタル化の使いどころ

UPDATE 2026.10.23

スマペタ運営

観光・周遊スタンプラリーの企画|ルートと特典の考え方と、デジタル化の使いどころ

観光・周遊のスタンプラリーは、「どこを、どんな順で、何のために巡ってもらうか」の設計で決まります。

観光協会や自治体、観光事業者が、スタンプラリーを企画するときは、スポットを並べるだけでは、うまくいきません。目的、ルート、取得方法、特典、期間を、ひとつながりで考える必要があります。

本記事では、観光・周遊スタンプラリーの企画の組み立て方を、7つの手順で整理します。あわせて、デジタル化が向いている場面と、スマペタの導入事例も紹介します。

観光・周遊スタンプラリーの企画は、目的から決める

最初に、「スタンプラリーで、何を変えたいのか」を決めます。目的によって、スポットの選び方も、特典も、測る数字も変わるからです。

目的の例企画で意識すること見る数字の例
エリア内の回遊を広げる主要スポット以外にも、足を運んでもらう動線をつくるスポットごとの取得数、1人あたりの平均取得数
滞在時間を延ばす時間をかけて楽しめる、体験型のスポットを入れる取得の時間帯、取得の順番
複数の施設・地域をつなぐ施設同士で、相互に送客できる設計にする施設ごとの参加者数、地域をまたいだ取得数
新しい客層に知ってもらう参加の入口を、手軽で、共有しやすいものにする参加者の年代、参加のきっかけ
地域の魅力を発信するストーリーやテーマを決めて、スポットに意味を持たせる参加者数、アンケートの感想

目的は、ひとつに絞るのが基本です。複数あるときは、優先順位をつけておくと、後の判断がぶれません。

ルートとスポットを設計する

スポットは、「行きたい場所」ではなく、「参加者が、動線として無理なく巡れる場所」から選びます。

スポットの選び方

  • 目的に合うものを入れる:回遊を広げたいなら、これまで立ち寄られにくい場所も、あえて入れます。
  • 人気スポットと、そうでないスポットを混ぜる:人気のある場所を起点にして、その先の場所へ、流れをつくります。
  • 移動の手段と所要時間を考える:徒歩、車、電車など、参加者の移動手段に合う距離にします。
  • 営業時間や、季節による違いを確認する:休業日や、時間外に取得できないスポットが多いと、不満につながります。
  • スポットの数を決める:多すぎると途中で離れ、少なすぎると、周遊した実感が出ません。期間と、移動の負担から考えます。

ルートの型

型内容向いている場面
自由巡回型好きな順で、好きな場所から巡る徒歩圏のまち歩き、スポットが近接しているエリア
順路指定型決まった順に巡るストーリー性のある企画、一方向の動線がある施設
エリア別型地域ごとにスポットをまとめ、地域をまたいで巡る広域の周遊、複数の市町村や施設をつなぐ企画

自由巡回型にして、特典の条件で動線を誘導する設計も、よく使われます。特典の設計は、後の節で触れます。

スタンプの取得方法を選ぶ

観光・周遊では、スポットが屋外に点在することが多く、取得方法の選び方が、運営の手間を左右します。主な方法は、次の2つです。

方法向いている場面注意点
QRコード施設内、寺社、店舗など、掲示物を置きやすい場所掲示物の設置と、回収の手間がかかる。QRコードが共有されると、現地に行かなくても、読み取れてしまうおそれがある
GPS(位置情報)屋外の広い範囲、掲示物を置きにくい場所位置情報の許可が必要。場所や端末によっては、判定が安定しない場合がある

スマペタでは、QRコード、GPS、QRコードに位置情報のチェックを加える方式が、基本機能として使えます。GPSで判定する距離の考え方や、QRコードとの違いは、次の記事で詳しく解説しています。

GPSスタンプラリーとは?QRコードとの違いと、取得方法の選び方
あわせて読みたいGPSスタンプラリーとは?QRコードとの違いと、取得方法の選び方GPSスタンプラリーの仕組みと、QRコードとの違い、メリット・デメリットを解説します。GPS+QRで不正を防ぐ方法、写真判定・レシート・クイズなど取得方法の選び方、活用事例もまとめました。記事を読む

そのほか、クイズや写真など、スポットでの行動を取得の条件にする方法もあります。スポットごとに異なるミッションを設定する「ミッションラリー」も、観光施策に活用されています。

特典で、巡る動機と動線をつくる

観光・周遊では、特典の条件が、参加者の動き方を決めます。条件の例を、整理します。

条件の型内容動線への効果
全スポットをコンプリートすべてを巡ると、特典がもらえる全体を巡る動機が強まる。一方で、途中で離れる人も出やすい
スタンプ数に応じた段階3個、6個など、数に応じて特典の内容が変わる「あと少し」を促せる。参加のハードルも下がる
エリア・ジャンルの条件特定のエリアやジャンルで、一定数を集める誘導したいスポットへ、動線をつくれる

スマペタでは、スタンプ数に応じた特典の設定に加えて、スタンプにエリアやジャンルなどの属性をつけ、「特定のエリアで、n個以上」といった条件を設定する機能があります(オプション。条件により、別途見積もりです)。

特典の種類や、景品の選び方、景品表示法の注意点は、次の記事で解説しています。この記事では、特典を「動線をつくる仕組み」として考える点だけを押さえます。

スタンプラリーの景品の選び方は?予算の考え方と景品表示法の注意点
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期間と告知を決める

  • 期間:長期の企画は、参加者が、自分のペースで巡れます。一方、告知を続けないと、参加が先細りします。短期の企画は、盛り上がりが集中しますが、準備と運営の負荷も集中します。
  • 季節・行事との合わせ方:祭りや、イベント、紅葉・桜などの時期にあわせると、来訪の動機と、重ねられます。
  • 告知の導線:スポットや駅のポスター、宿泊施設での案内、SNS、公式サイトなど、参加者と出会う場所に、参加の入口を置きます。参加の入口は、QRコードを読み取るだけにしておくと、手間がかかりません。
  • 運営の体制:開催中に、スポットの掲示物や、特典の引き換えを、誰が見るのかを決めておきます。

スマペタは、アプリのインストールが不要で、QRコードを読み取るだけで、参加できます。参加のハードルを下げたいときの、判断材料になります。

デジタル化が向いている場面

紙のスタンプラリーは、手軽に始められる一方、観光・周遊の企画では、次のような場面で、デジタル化の良さが出ます。

場面紙の場合デジタルの場合
スポットが広域に点在する台紙の配布・回収の場所が、限られるスマートフォンで、どこからでも参加できる
どこが回られたかを知りたい台紙の回収後に、手作業で集計する必要がある取得の記録が、データとして残る
複数の施設・自治体で運営する台紙や、スタンプの管理を、それぞれが担う共通の仕組みで、まとめて運営できる
訪日客にも案内したい台紙を、言語ごとに用意する表示言語を切り替えられる(多言語機能は、オプション。1言語あたり20,000円)

デジタルスタンプラリーの全体像や、費用の内訳は、次の記事で解説しています。

デジタルスタンプラリーとは?仕組み・費用・作り方・無料で始める方法
あわせて読みたいデジタルスタンプラリーとは?仕組み・費用・作り方・無料で始める方法デジタルスタンプラリーとは、スマホでスポットを巡ってスタンプを集めるイベントです。紙との違い、スタンプの集め方、費用の内訳、無料で始める手順、システム選びのポイントを、導入事例つきでわかりやすく解説します。記事を読む

効果測定で、次の企画につなげる

観光・周遊の企画は、開催して終わりにせず、次の企画に活かすところまでが、一連の流れです。見る数字は、目的に合わせて選びます。

  • 参加者数と、スタンプの取得数:全体の規模を、つかみます。
  • 1人あたりの平均取得数:周遊の広がりを、見ます。
  • スポットごとの取得数:よく取得された場所と、そうでない場所が、わかります。
  • 取得の順番と、特典までの到達率:動線の起点や、途中で離れる場所を、見つけられます。
  • アンケート:数字に出ない、参加者の感想や、きっかけを聞きます。

スマペタでは、参加者の取得状況や、アンケートの回答を、データとして確認できます。アンケートの設問づくりは、次の記事も参考にしてください。

イベントの来場者アンケート|設問の作り方と、回答を集めるコツ
あわせて読みたいイベントの来場者アンケート|設問の作り方と、回答を集めるコツイベントの来場者アンケートの目的の決め方、設問の形式と作り方のポイント、結果の活かし方を整理します。デジタルスタンプラリーで、アンケートの回答と参加データをつなげて分析する方法も紹介します。記事を読む

スマペタの観光・周遊の導入事例

スマペタで開催された、観光・周遊の事例を紹介します。数字は、各事例ページに掲載されているものです。

長野県の事例では、スタンプ数や訪問エリア数に応じた段階的な応募条件を設けて、県内各地への回遊を促しました。越後川口の事例では、駅や地域の名所をチェックポイントにして、地域を横断した回遊を促しています。宇多津町の事例は、徒歩で巡れる範囲の寺社を、任意の地点から始められる回遊型にして、全寺社を巡った参加者に記念品を贈りました。

広大な敷地の周遊:星野リゾート トマム

約1000haの広大な敷地を持つ星野リゾート トマムは、2026年6月1日〜7月31日に、10ミッションのスタンプラリーを実施しました。参加者は約1,000名、獲得されたスタンプは約2,700個、スタンプを獲得した人の平均獲得数は約5個でした。導入前の課題は、敷地内の周遊を広げることと、ファミリー層以外へのアプローチでした。担当の方からは、「スタンプラリーがなかったら行っていなかった場所だったが、参加してよかった」というコメントがあった、と紹介されています。

取得データから、どのミッションを、どの順番で取得したかを確認でき、次回の企画の見直しにも使えると語られています。詳しくは、トマムの導入企業様の声をご覧ください。

複数の施設を、ひとつの仕組みでつなぐ:関西バラ園

近畿5府県13箇所のバラ園を、ひとつのデジタルスタンプラリーでつなぎ、広域周遊を促した事例です。3段階の景品を設定し、約5,500人が参加しました。取得データを、各施設とリアルタイムで共有した点も特徴です。詳しくは、関西バラ園の事例をご覧ください。

そのほかの事例は、次の記事と、導入事例の一覧にまとめています。

デジタルスタンプラリーの導入事例まとめ|目的別に見る活用のしかた
あわせて読みたいデジタルスタンプラリーの導入事例まとめ|目的別に見る活用のしかたデジタルスタンプラリー「スマペタ」の導入事例を、目的別(広域の周遊、会場内の回遊、店舗・まち巡り)に整理して紹介します。事例ページに載っている内容に限って、規模・取得方法・景品の設計をまとめました。記事を読む

企画前のチェックリスト

  • 目的を、ひとつに絞れていますか。
  • 見る数字(参加者数、平均取得数など)を、開催前に決めていますか。
  • スポットは、参加者の移動手段と、所要時間に合っていますか。
  • 営業時間や、休業日を、確認していますか。
  • スポットの取得方法(QRコード、GPSなど)を、場所に合わせて選んでいますか。
  • 特典の条件は、狙った動線につながっていますか。
  • 告知の導線と、運営の体制を決めていますか。
  • 開催後に、データを振り返る時間を、確保していますか。

よくある質問

Q.観光スタンプラリーのスポットは、何か所くらいが適切ですか。
A.
決まった数はありません。期間と、スポット間の移動の負担から決めます。多すぎると途中で離れる人が増え、少なすぎると周遊した実感が出にくくなります。スマペタの導入事例では、徒歩圏の10か所から、県内の約200か所まで、さまざまな規模で実施されています。
Q.観光スタンプラリーは、QRコードとGPSのどちらがよいですか。
A.
場所によります。寺社や施設など、掲示物を置きやすい場所はQRコード、屋外の広い範囲や、掲示物を置きにくい場所はGPSが向いています。QRコードに位置情報のチェックを加える方法もあります。詳しくは、GPSスタンプラリーの記事をご覧ください。
Q.参加者は、アプリのインストールが必要ですか。
A.
スマペタは、アプリのインストールが不要です。スマートフォンのブラウザだけで、参加できます。
Q.訪日客にも対応できますか。
A.
多言語機能(オプション。1言語あたり20,000円)で、表示言語を切り替えられます。
Q.複数の施設や自治体で、ひとつのスタンプラリーを運営できますか。
A.
はい。スマペタでは、近畿5府県13箇所のバラ園や、県内77市町村の事例があります。運営の方法は、お問い合わせください。
Q.開催後に、どんなデータを確認できますか。
A.
スマペタでは、参加者の取得状況や、アンケートの回答を、データとして確認できます。導入事例では、ミッションを取得した順番を確認した例もあります。確認できる項目は、機能一覧でご確認ください。
Q.無料で試せますか。
A.
アカウントの作成、スタンプラリーの作成、プレビューでの確認までは、無料です。公開の申請と、入金後の利用開始からは、料金がかかります。
観光・周遊のスタンプラリーを、無料で試してみませんか。

アカウントの作成から、プレビューでの確認までは、無料です。実際の画面で、スポットの設定や、取得の流れを確かめてから、導入をご検討いただけます。